私は、今年(2009年)67歳になります。40代後半に脂肪肝を患ったことがありますが、脂っこい食事を控える程度で、あまり気にもしないで過ごしていました。56歳のときに糖尿病予備軍ということで、2年半ほど定期的に専門のクリニックに通院するが、あまり目立った症状がないので通院をやめてしまいました。
平成14年11月、還暦を迎えたのを機会に、がん検診、MRI、ペットを受診しました。結果、心臓に白い石灰化の痕跡が見られたので、後日カテーテル検査を行いました。冠状動脈に石灰化による狭窄が見つかったため、すぐに手術を行うかどうかを数名の著名な先生に検査結果の映像を見ていただき、判断を仰ぎました。
豊橋市のハートセンター鈴木院長(心臓手術の権威といわれている)の意見に従い、暫く様子をみることにしたが、別の先生は、小型爆弾を抱えているようなものだという意見でした。半年後に鈴木院長に再診していただいたところ、迷ってみえたので、こちらから手術を辞退させていただきました。
65歳になって、小型爆弾を抱えながら、老化が進行することに不安を感じ、名古屋の共立病院にてカテーテル手術を行いました。冠状動脈の基幹部のところが90%の狭窄ということで、即、ステンド(狭窄した血管を広げる網状の筒)を入れました。
冠状動脈の狭窄が見つかった頃には、まだ、新しいステンドが認可されておらず、術後、再狭窄の可能性が高かったそうです。新しいステンドは、「サイファーステント」と呼ばれ、ステンレス製で表面に免疫抑制剤の一種であるシロリムスが塗られ、一定期間、薬剤が表面から溶け出して細胞の増殖を防ぐことで、再狭窄が起こらない工夫がされています。
新しいステンドを入れられたことは、結果としてよかったようです。しかし、何故、冠状動脈の石灰化が起こってしまい、この5年間の間にも進行していたのかが疑問として残ったままでした。
今年(平成21年)5月にNHKの朝の番組で「知らずに悪化 腎臓病にご用心!」というタイトルで特集が放映されていました。この番組を見て、まさかと思い、過去の健康診断結果や血液結果の数値を年系列で整理してみました。特に、この番組で案内のあった腎臓のろ過能力を表す「血清クレアチニン」の数値をインターネットにアクセスしてチェックしてみたところ、8年前に慢性腎臓病になりかけていたことが分かり、驚いています。
平成13年に、ミャンマーのVFRDC(ミャンマー国立園芸開発センター)でジャイカの専門家として栽培指導をされてみえた桜井先生のご縁で、高濃度のクルクミノイドを含有したターメリック(熱帯ウコン)との出会いがあり、それらの「種」を育成栽培していただくよう沖縄県農業試験場にお願いしました。
このような事情で、この後 「熱帯ウコン」を摂取し続けていたことが、ほとんど慢性腎炎になりかけていた腎臓機能が年々着実に改善されていたことに驚きとともに感謝の念でいっぱいです。
また、腎臓機能のろ過能力、つまり「血清クレアチニン」の数値が、たとえ基準値内であっても冠状動脈の石灰化が進行してしまうことを体験し、基準値に納まっているからといって安心してしまうことの怖さを広く知っていただければと思っています。
|
2007年12月(平成19年)最初のカテーテル手術によって1本目のステンドを入れる。2009年5月(平成21年)2本目を入れる。血栓を予防する薬剤2種を服用(内1種は1年間服用)副作用により腎機能の低下がみられる。 |