肝内の細胞が脂肪でいっぱいになると細胞がふくらんで肝臓内の血管が圧迫されて血液の流れが悪くなってしまいます。中性脂肪の消費が減ってしまい、蓄積がさらに増すとともに胆汁の生産が滞ります。胆汁とともに排泄しなければならない有害物質や悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が肝内に残ったり、血液に混ざって全身へ流れてしまいます。
血液はどろどろと粘っこくなり、全身への血流が悪くなってしまうとともに動脈の壁にコレステロールや汚物を付着させるので、血管が柔軟性を失ってもろくなってしまいます。いわゆる動脈硬化を起こし、より血液が流れにくくなって高血圧症になってしまいます。
心臓に大きな負担をかけ、心筋梗塞や脳卒中などの危険性が増します。毛細血管が密集している腎臓では水溶性老廃物をうまく濾過する事ができず、さらに汚れた血液を全身に巡らすことになってしまうばかりか、本来身体にとって必要な栄養分を尿と一緒に排泄してしまいます。
肝臓は、生命維持活動の中心を担っている臓器です。このように活動が停滞することは同時に健康を阻害する様々な要因を身体中に発生させてしまいます。病気になるほとんどの要因は肝機能の不具合から起こるといっても過言ではないでしょう。 |