中華料理の人気メニューの酢豚や洋風の肉料理にパイナップルが使用されていて、一見不似合いな感覚を持つことがありますが、食べてみると大変美味しくいただいた経験をされていると思います。これらの料理ばかりでなく、肉を調理する前にパイナップルを一緒につけておくと安価な肉でも柔らかく美味しくなることが料理レシピ本などにも載っています。
果物の中には、パイナップルやキュイフルーツ、パパイヤなどのようにプロテアーゼというタンパク質を分解する酵素を含んでいます。特に、パイナップルに含まれているプロテアーゼは、ブロメラインといって肉などに含まれるタンパク質を強力に分解してくれます。肉を柔らかくしてくれるだけでなく、胃腸の負担を軽くして消化吸収を高めてくれるすぐれた食物です。
リウマチ患者の多くに胃酸の分泌異常が見うけられることから胃における正常な消化機能が果たされていないことが疑われ、このブロメラインが消化吸収を助けるとともに脂溶性のターメリック(熱帯ウコン)主成分クルクミノイドの吸収を促進させるのに、この分解酵素が効果的ということです。
ブロメラインは肉などの消化を促進し、クルクミノイドの吸収を図るだけでなく、リウマチの原因となる免疫複合体を強力に抑える酵素ということです。リユウマチ症状特有な間節の痛みの原因となるキニンという物質の形成を抑える作用があり、その痛みの緩和に効果的といわれています。
ブロメラインとクルクミノイドを一緒に摂取することで、関節リウマチをはじめ、膠原病の改善に効果があり、欧米では実際にエビデンス(臨床結果の証明)を得ているようです。ただ、ブロメラインは、熱(温冷共)に分解しやすく新鮮なパイナップルをそのままかジュースなどにして摂取する必要があります。
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